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  当校の設立は、1991年7月19日です。当校の目標は、学習者の方に出来るだけ高い費用の負担をおかけする事なく、良い講師陣と教授法の基、結果の出る(上達する)語学学習を提供する事にあります。当校では、目標達成の為に設立当初より様々な改善、改革を行って参りました。
 

例えば、当初の幼児クラスでは、教室に大きなマットレスを敷いて邦人講師で授業を行いました。邦人講師と言っても、帰国子女で英語はネイティブスピーカーと同等に話せます。マットの上で歌やゲームを交えて授業を行い、お子様が分からない時には日本語で補佐をしてあげるという授業でした。
 
  ところが、毎週幼児のクラスを拝見していると「これで本当に上達するのだろうか?」という疑問が湧いてきました。確かに、ゲームや歌を通して英語を学習しているお子様は楽しいそうなのですが、すぐに飽きてしまう様です。
 
  この時に着目したのが「日本人の乳児はどの様に日本語を覚えていくのだろうか?」という事です。乳児の場合には、1日に6~8回ミルクを飲みます。お母さんは毎回同じ様に「ミルクですよ。おいしい?」と声をかけます。これを約7千300回繰り返すと、女の子の場合には約2歳、男の子の場合には少し遅くて約2歳半で「ミルク」(クーイング・バブリングではなく、単語)と言える様になります。そして気が付いたのは、最初に覚える言葉は食べ物等生活をしていく為(生きていく為)に最も必要な単語であるという点です。言い換えると、必要性があるから言語能力が身に付くという事です。
 
  当初の幼児クラスでも、マットレスを敷いて歌やゲームを取り入れた授業自体は一見楽しそうでした。但し、よくお子様の事を拝見すると、すぐに歌やゲームに飽きてしまう事が分かりました。これはお子様の特性で、幼児に限らず小学生でもそうですが、何かゲームやおもちゃを与えると最初の内は集中しますが、すぐに次のゲームやおもちゃが欲しくなるのと同じ様な原理ではないかと考えました。それにいくら英語が上手だからといって、一人の講師が英語と日本語を使い分けて教える事により、お子様は講師の事を最初から「日本語が話せる人」と見るようになります。英語で無理をして話さなくても意思の疎通が出来るわけです。従って、なかなか英語で発話する習慣が身につきません。
 
  以上の事を踏まえて、幼児クラスであっても最初から椅子に座って受講していただくレッスンを行う事と致しました。当然、3・4歳の子様の場合、長くイスに座われない場合もあります。最初はイスに座われなくて、歩き回ってしまったとしてもあまり注意をしない。但し、毎回の授業の中でイスに座るという動作を繰り返す事で、徐々にイスに座わる事が出来る時間が延び、集中できる時間も長くなる事が分かりました。 次に、講師は外国人講師と邦人講師の2名体制にして、通常は外国人講師が英語で授業を進行しますが、お子様が分からない時には、邦人講師が日本語で少しだけ補佐をするというレッスンを試みました。このレッスン方法の場合には、外国人講師は一切日本語を話しません。従って、お子様も外国人講師に対しては、英語でないと意思の疎通が出来ないという事を学びます。1人の講師が英語と日本語を使い分けて授業を行う事により、お子様は講師が日本語を話せる事が分かるので、どうしてもクラスの中で日本語を使おうとします。レッスンを外国人講師と邦人講師の2名体制にして、通常は英語でレッスンを行い、お子様がどうしても分からない所のみ少しだけ日本語で補佐をしてあげる事により、クラスの中では「英語だけで授業が進行する」という事がお子様に浸透し、邦人講師1名体制の授業と比べて大きな効果が現われる様になりました。幼児クラスのカリキュラムを改定し、効果が出るレッスンを実施できるようになるまでに約1年の期間が必要でした。
 
  次に着手したのが、帰国子女コースのカリキュラム改定です。現在は約400名の帰国子女の生徒様が当校で学習をされています。当校は、帰国子女教育ではかなり定評を頂く様になりました。但し1991年当時、帰国子女クラスは2クラスしかありませんでした。また、保護者様より「帰国子女は日常的会話が出来るのに、なぜ毎回会話練習をするのか」などのご意見を頂きました。この事がきっかけとなり、帰国子女のカリキュラムについて様々な研究を始めました。
 
  まず、最初に分かった事は、帰国子女で例えば小学校3年生さんの場合、現地の小学校3年生と同等の日常会話は可能です。いくらネイティブスピーカーだといっても、小学校低学年生が会話に使用する単語数は限られています。従って、現地の小学校低学年生レベルの会話をいくら繰り返したとしても、語学力は伸びるどころか時間と共に流暢さが衰えていくという事が分かりました。
 
  次に着目したのが、「小学生が大人と会話をする時には極力最小限で会話を終わらせようとする」という事です。例えば、保護者の方がお子様に対して「今日は算数あったでしょ?算数で何を学習したの?」と質問をした場合、通常「今日は掛け算の文章問題を学習したよ」との答えは返ってきません。「うん、掛け算」等と、極力最低限の会話で終わらせようとする傾向があるということです。従って、当校のレッスンでも講師が "What did you do at school?" と質問をした場合に、 "Calculation." 等と単語で答えようとします。講師が質問した内容に対して毎回単語で答えて、しかも最低限の会話で終わらせてしまったならば、語彙の強化など出来るはずがありません。これはビデオ学習にも共通する考え方です。例えば、あるビデオをお子様に見せて講師がその感想を尋ねた場合に、お子様は "It was good." など最低限の文章で答えようとします。従って、まず考えなければならなかったのが「お子様に文章で話させる為にはどのようにしたら良いか」という事です。
 
  最初に実施した事が、クラスの人数を8名~10名の適正人数に編成するという事です。ある程度人数が多いクラスでは、例えばお子様が現在学習をしている話題についてあまり積極的に参加したくなかったとしても、他のお子様が講師の質問に対して答えているので、自分だけ主題と関係のない話をする訳にはいきません。従って、8名~10名のクラス編成で全ての人が同じ話題に対して意見を交換できる環境を作る。すると、自分があまり知らない話題であったとしても、ディスカッションに参加をするから語彙が増え、新しい知識を吸収する事が出来るという相乗効果をもたらす事が分かりました。
 
  次に、実施した事が教材の組み合わせです。日常会話はある程度同年代と同じぐらい出来る訳ですから、会話の教材を使用してもあまり効果がありません。そこで、海外の教科で使用される英語・算数・理科・社会・歴史・地理などの教科書を取り入れて授業を行うように致しました。但し、ここでも問題があります。通常多くの小学校では、講義形式の一方通行の授業が主流です。一例として、固体・液体・気体について学習をする理科の時間であれば、授業時間の殆どが教師の説明に費やされるという事です。講師がいくら解説ばかりをしても、お子様の会話力はなかなか上達しません。これはCD学習に似ているところがあります。いくらCDを聴き続けても、実践の場で使う機会がなければなかなか上達しないということです。従って、まず始めに講師が固体・液体・気体について説明します。説明を受けた内容について教科書を読解します。その後、講師が読解した内容について質問をします。質問に対する答えは単語だけではなく文章で答えて頂きます。このルーティーンの繰り返しで、会話の中に習った知識を取り入れて話す事が出来る様になるという事が分かりました。
 
  帰国子女のカリキュラムが確立され、定着するまでに非常に長い時間がかかりました。海外から新しい教材を取り寄せ、その教材を校舎責任者が学習をする。学習した内容を講師に伝えて試験的にクラスの中で実施する。期待した効果が得られなかった場合には、なぜ効果が表れないのかについて再度分析をする。このような実験・分析の繰り返しが、現在の定評あるカリキュラムに繋がったのだと思います。現在でも年間数十冊の新規教材を取り寄せ研究を繰り返しています。
 
  それでは大人のクラスはどうかといいますと、最初はロールプレイの方が効果があるのではないかと考えていました。例えば、テレフォンカンバセーションを練習する場合、まずテレフォンカンバセーションで必要な表現方法を学習し、その後講師と学習者の間で役割を決めて練習をするというものです。例えば、講師がオペレーターになり、生徒様がホテルに滞在するお客さんの役割をして、日本に長距離電話をかけるなどの練習を行います。ところが、ロールプレイには問題がある事が分かりました。ロールプレイで練習した表現方法が、実際にアメリカやイギリスに行って習った事を実践しようと試みると、相手がロールプレイで想定した話し方をしてくれない場合が多いという事です。言い換えるとロールプレイで習った内容であれば、既に練習しているのである程度使いこなす事が出来ても、相手がロールプレイで習った話し方をしてくれるとは限らないというところが問題です
 
  一つの問題点は、日本人の場合どうしても文法を意識して日本語から英語に訳しながら会話をするという事です。これを克服する為に、当校ではドリル練習を多用しています。例えば、I work for Japan Airline.という文章があるとします。講師が、In an office というCUEを出します。生徒様は、講師が出したCUEの部分のみを入れ替えて文章を作るという練習です。従って、I work in an office.と発話します。当校では、現在12種類のプロシージャー(12種類のドリル練習)を組み合わせて瞬時に発話する、英語だけで考える言語能力を養う為のトレーニングに力を入れています。それ以外にも、最初は会話練習だけだったのですが、現在では発音の集中トレーニング・リスニングの集中トレーニングと、木目細かなカリキュラムを実施しています。
 
  最後に、ここ数年間取り組んでいるのが、プライベートレッスンのカリキュラムです。多くの場合プライベートレッスンを受講する方々は、「海外に転勤する」、「海外との取引が始まった」など必要性に迫られています。当校では、さまざまなご要望に答える事が出来る体勢を整えています。「ある建築関係者が海外の建築関係者と意見交換をする必要性がある。但し、現在の語学力は初心者である」という場合に、初心者であっても会話の中に建築用語を取り入れていく必要性があります。当校ではここ数年、初心者の方がどのようにしたら短期間で専門的な用語を会話に盛り込んで話すことが出来るかについて研究を重ねています。現在、英語で経理を学習する方・IT関係者・医療関係者など各業界に対応したカリキュラムが確立されています。


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